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労働契約法対策のポイント


労働契約と就業規則の関係を明確にする

労働契約法では対等な立場での合意形成という契約締結の原則が明文化されます。これに加えて合理的な就業規則の定めが労働条件となりうるという今までの判例を踏襲した規定が明文化されるため、労働契約と就業規則との関係を明確にする必要性が生じてきます。
さらに従業員に周知された就業規則は、労働契約の内容である労働条件の部分を定めうることが明確に位置づけられました。
つまり、労働条件の決定は【労働契約」が原則であり、一定の就業規則に限り、労働契約のうち労働条件部分を定めうるという法律となっています。社内ではまずこの関係を明確にし認識しておくことが大切です。

労働契約書の重要性を認識し従業員と交わしておく

貴社では個別に労働契約書を交わしているでしょうか。労働条件通知書を提示する程度で済ましてはいませんか。労働基準法15条に定める労働条件の明示は、最低労働条件の確保のための措置であり、契約行為ではありませんが、本法律施行に伴い、労働契約書を交わしておくことが重要になります。
またパートタイム労働法の改正のより、昇給、退職手当、賞与の有無といった特定事項についての明示も義務化されますので、短時間労働者についても労働契約書を交わしておく必要があります。
無用な労務トラブルを未然に防ぐためにも、労働契約書、労働条件通知書、就業規則の3点セットを取り交わしておくことをお勧めします(なお、就業規則は周知方法が徹底されていれば、個別に配布する必要はありません)。

就業規則変更法理を明文化しておく

まず下記の条文を読んで下さい。

労働契約法第11条(就業規則による労働契約の内容の変更)
使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更が、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の就業規則の変更に係る事情に照らして合理的なものであるときは、労働契約の内容である労働条件は、当該変更後の就業規則に定めるところによるものとする。ただし、労働契約において労働者及び使用者が就業規則の変更によっては変更されない労働条件として合意していた部分については、当該労働条件が就業規則の基準を下回る場合を除き、この限りではない。

この条文によって、労働条件の変更については、労働者の合意ではなく、就業規則の変更によることを認めています。
就業規則による労働条件の変更に関し、その合理性の判断基準は、第四銀行事件最高裁第二小法廷判決(平成9年2月28日)において、「労働者が被る不利益の程度、使用者側の変更の必要性の内容・程度、変更後の就業規則の内容自体の相当性、代償措置その他関連する他の労働条件の改善状況、労働組合等との交渉の経緯、他の労働組合または他の従業員の対応、同種事項に関する我が国の社会における一般的状況等を総合考慮して判断すべきである」と示されています。本労働契約法では概ねこの下線部の内容ガ条文に盛り込まれています。

就業規則の周知徹底

ここで就業規則による労働条件の変更について留意してもらいたい点は、就業規則変更法理による要件に加え、従業員への周知が明記された点です。

つまり、会社では合理的であれば就業規則で労働条件が変更でき、そのためには従業員への周知徹底が必須となります。これらをきちんと就業規則に盛り込み明文化しておくことだ大切です。

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